きょう19日、大山町九条の会は鳥取大学教授の藤田安一先生を招き講演会をしました。好天に恵まれすぎと様々なイベントもあり、参加者は多くありませんでしたが、分かりやすさで定評のある藤田先生の話によって、後で質問や意見も多く出て盛り上がりました。
テーマは「憲法9条と集団的自衛権」
憲法9条の世界的意義・・・海外で高い評価→ノーベル平和賞の候補に。軍隊を持たない国は増加し、現在27か国もある。
政府解釈の変遷・・・吉田茂首相の国会答弁「侵略戦争のみならず自衛戦争も含んだあらゆる戦争をすることを放棄」➡9条が禁止しているのは、侵略戦争であり自衛権の発動としての自衛戦争は禁止していない ※これまでの戦争はすべて自衛の名のもとに始められた
湾岸戦争(1990年)を契機にPKOで初めて自衛隊が海外へ。イラク派遣法(2007年)で、自衛隊が初めて戦争している国へ派遣。が、戦闘地域には入れず―憲法9条の壁
その壁を突破するために、集団的自衛権の行使容認
なぜ安倍政権は行使容認に踏み切ったか・・・1)アメリカ政府の要請(米国軍隊の補完) 2)日本財界の要請(①グローバル企業への軍事支援 ②軍事産業化への期待) 3)軍事大国化を志向する安倍首相、その支持者の強い国家主義的イデオロギー
集団的自衛権とは何か・・・省略
集団的自衛権を行使した例・・・国連発足後、他国に武力介入したのは15事例。そのほとんどはアメリカ・ソ連(ロシア)・イギリス・フランスなど大国が小国を攻撃。
日本が集団的自衛権を行使したら・・・アメリカが起こした戦争に巻き込まれ、自衛隊が戦場で他国民を殺害し、また自らが殺される。対戦国からテロや爆撃の報復を受ける恐れ。
集団的自衛権行使容認の影響・・・1)武器輸出3原則の解禁(2014年4月1日)―日本は”死の商人”へ→経済の軍事化→「軍・産複合体」による民主政治の侵害 2)国際関係の悪化―特に中国・韓国と 3)日本は平和国家という海外のイメージが損なわれる 4)アメリカからの自衛隊派兵の要請を断れなくなる(これまでは憲法上の制約を理由に断れた)
国際情勢が厳しさを増しているからこそ、憲法9条をかかげて国際紛争の平和的解決に努力することが必要