全国学力テスト やっぱり問題

自公・安倍政権になって、昨年から復活した全国一斉の学力テスト(小6・中3を対象)。今年4月に実施された結果が、25日、都道府県ごとに公表された。

NHKニュースは、わざわざ1位から47位まで序列化して解説していた。毎年、上位を占める秋田県、福井県は今年も。鳥取県は小6の国語Aが初めて2位に。これまでずっと最下位だった沖縄県が、小6で最下位を脱出。そして、沖縄県教育長のニコニコ顔でのインタビューを大写し。などと順位ばかりを強調していた。これでは、競争をあおっているようなもの。つい、では今年の最下位はどこ?と気になってしまう。

全国学力テストの弊害をあおるような報道は、控えるべきなのに・・・。NHKは、教育の面でも安倍政権の意図を汲んだような競争教育をあおる報道しかできないとは、もうまともな公共放送ではない。

その点、26日付の共同通信の記事は、多少まともであった。上位5県を序列化した一覧表を載せてはいたものの、「今後も毎年テストを続ければ、現場がむやみな競争に追い立てられる負の側面が懸念される。」と、冷静な批評をしている。

テスト結果の公表については、文科省が一部の声に屈して今年から、市町村教育委員会の判断で学校別成績の公表が可能になった。しかし、鳥取県内の市町村教育委員会はすべて、公表はしないという。良識ある判断である。